防水工事【種類と特徴】

2021.09.16

ベランダや屋上といった水が溜まりやすい場所は防水工事が欠かせません。
どのような建物でも防水工事は施されていますが、その性能は一生続くわけではありません。
そのため、防水性能を維持するため、屋根や外壁、ベランダなど、防水工事が施されている場所は定期的にメンテナンスをしましょう。

このような場所に亀裂やひび割れがある場合は、防水層が劣化しているサインです。
そのまま放置しておくと、雨漏りや躯体部分の腐食をも引き起こす可能性があります。
そうならないために、劣化の症状が見られた場合は、早めにご相談ください。

■防水工事の種類
▼ウレタン防水
ウレタン防水とは、ベランダや屋上の床に液体状のウレタン樹脂を床面に塗る防水工法。
液体状なので、継ぎ目がなく美しい仕上がりになります。
その特徴を活かし、複雑な形状をしている場所でも対応可能。
また、古い防水層を撤去せず上から重ねて塗るため、短い日数で高い耐久性を得ることができます。
コスト面でも比較的安価なため、あらゆる建物に採用されています。

○メリット
・面積、形状、材質など問わず施工が可能
・比較的安価

○デメリット
・耐用年数が10年とやや短い
・紫外線から防水層を守るトップコートが劣化すると、防水層も劣化してしまう

▼FRP防水
FRPとは、「繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)」の略称。
ガラス繊維とプラスチック系樹脂を組み合わせて作られた塗料で、軽量かつ強靭な耐久性を兼ね備えた防水層を形成できます。
船舶や水槽・自動車など、建築以外にも幅広い分野で採用され、近年急速に需要が伸びている防水工事です。

○メリット
・耐久性、耐候性、耐水性に優れている
・丈夫、軽量
・工期が短い

○デメリット
・費用が高め

▼シート防水
塩化ビニルや合成ゴムでできた防水シートを貼り付ける工法。
下地を選ばず、マンションやビルの屋上といった、広い面積の施工が必要な場合に高い効果を発揮します。

○メリット
・シートをそのまま被せるので、下地を選ばない
・耐久年数15年程度で、耐久性に優れている

○デメリット
・複雑な施工箇所には不向き

▼アスファルト防水
防水工事の中で最も長い歴史を持ち、専用の腐食布にアスファルトを沁み込ませたシートを貼り重ねる工法。
水に強く、耐久性も強いため、一般の屋根や防水工事に多く用いられています。
他の防水方法では、耐用年数は約12~13年ですが、アスファルト防水は長ければ20年以上持たせることもできます。
工事費用は他の工法に比べ高価ですが、長く建物を使用する場合にはアスファルト防水がおすすめです。

○メリット
・防水材の中で一番古くから使用され、高い信頼度があり耐用年数が長い
・隙間ができず、水密性・耐久性に優れる

○デメリット
・費用が他の工法に比べ高い

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